ドライフラワーブーケを手作りして分かった魅力とコスパの良さ

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ドライフラワーブーケとは?基本知識と魅力を解説

私が初めてドライフラワーブーケに挑戦したのは、友人の結婚式でブライズメイドを務めることになった時でした。生花のブーケも素敵ですが、記念として長く保存できるドライフラワーブーケの魅力に惹かれ、実際に制作してみることにしたのです。

ドライフラワーブーケとは、水分を抜いて乾燥させた花材を使用して作るブーケのことです。生花と異なり、適切に作られたドライフラワーブーケは数ヶ月から数年間その美しさを保つことができ、特別な日の思い出を形として残せる点が最大の特徴といえます。

ドライフラワーブーケが注目される理由

近年、ドライフラワーブーケの人気が急上昇している背景には、いくつかの社会的要因があります。Instagram上での「#ドライフラワーブーケ」の投稿数は、2022年から2023年にかけて約40%増加しており、特に20代から30代の女性を中心に注目を集めています。

コストパフォーマンスの良さも人気の理由の一つです。生花ブーケの相場が15,000円~30,000円程度であるのに対し、ドライフラワーブーケは材料費3,000円~8,000円程度で制作可能です。私が実際に制作した際も、材料費は約5,500円で済み、同等の生花ブーケを注文した場合の約3分の1のコストで完成させることができました。

ドライフラワーブーケの種類と特徴

ドライフラワーブーケには、使用する花材や制作方法によっていくつかのタイプがあります:

ナチュラルドライタイプ:自然乾燥させた花材を使用し、素朴で温かみのある仕上がりが特徴です。バラ、カスミソウ、ユーカリなどが代表的な花材で、初心者にも扱いやすいのが魅力です。

プリザーブドフラワー混合タイプ:ドライフラワーにプリザーブドフラワー(特殊加工で色と質感を保持した花)を組み合わせたもので、より鮮やかな色彩を楽しめます。

アンティーク調タイプ:くすんだ色合いを活かし、ヴィンテージ感のある仕上がりを目指すスタイルで、レースやリボンなどの装飾品との相性が抜群です。

制作スキルとしての価値

ドライフラワーブーケ制作は、単なる趣味を超えて実用的なスキルとして高く評価されています。デザイン系企業への就職活動では、実際に制作した作品をポートフォリオに含めることで、色彩感覚や手先の器用さ、完成度への こだわりをアピールできます。

また、フラワーショップや雑貨店などの接客業では、お客様への提案力向上に直結するスキルとして重宝されます。私の知人でインテリアショップに勤務する方は、ドライフラワーブーケの制作技術を習得したことで、店舗ディスプレイの担当を任されるようになり、結果的に昇進につながったと話していました。

副業としての可能性も十分にあり、オーダーメイドのドライフラワーブーケ制作で月3万円~10万円の収入を得ている方も少なくありません。特に結婚式シーズンには需要が高まり、1つのブーケで8,000円~15,000円の価格設定が可能です。

結婚式用ドライフラワーブーケ制作に挑戦した理由

結婚式の準備を進めていた2年前、私は一つの大きな決断をしました。ウェディングブーケを業者に依頼するのではなく、自分の手でドライフラワーブーケを制作することにしたのです。この決断には、いくつかの明確な理由がありました。

コスト削減への強い動機

まず最も大きな理由は、結婚式費用の削減でした。ブライダル業者から提示された見積もりでは、生花のブーケが8万円、ドライフラワーブーケでも5万円という金額でした。一方、材料を自分で調達して制作する場合、必要な花材とリボン、ワイヤーなどの資材を合わせても1万5千円程度で済むことが分かりました。

この価格差は、結婚式全体の予算を考える上で無視できない金額でした。浮いた費用を新婚旅行や新居の準備に回せることは、私たち夫婦にとって大きなメリットでした。

手作りの特別感と個性の表現

二つ目の理由は、自分らしさを表現したいという想いでした。既製品のブーケでは、どうしても他の花嫁さんと似たようなデザインになってしまいます。しかし、自分で制作することで、パートナーとの思い出の花を使ったり、好きな色合いを細かく調整したりできます。

実際に、私は初デートで訪れた公園で咲いていたユーカリを乾燥させて使用しました。また、パートナーの好きなバラの品種「イブピアッチェ」を中心に据えることで、私たちだけの特別なドライフラワーブーケを完成させることができました。

将来への投資としてのスキル習得

三つ目の理由は、長期的な視点でのスキル習得でした。当時、私は事務職として働いていましたが、将来的には何かクリエイティブな仕事にも挑戦してみたいという漠然とした憧れがありました。

ドライフラワー制作は、色彩感覚、デザイン力、手先の器用さなど、様々な能力を同時に鍛えることができます。また、SNSでの発信や将来的な副業の可能性も考えると、投資する価値のあるスキルだと判断しました。

保存性の高さという実用的メリット

最後に、ドライフラワーブーケの持つ実用性も大きな魅力でした。生花のブーケは結婚式当日の美しさは格別ですが、その後の保存が困難です。一方、ドライフラワーなら適切に管理すれば2〜3年間は美しい状態を保つことができます。

新居のインテリアとして飾り続けることで、結婚式の思い出を日常的に感じることができる点も、私にとって重要な決め手となりました。

これらの理由から、私は結婚式用ドライフラワーブーケの制作に挑戦することを決意しました。初心者にとって決して簡単な道のりではありませんでしたが、完成した時の達成感と満足度は、購入では得られない特別なものでした。

ドライフラワーブーケ作りに必要な材料と道具一覧

私が実際に結婚式のドライフラワーブーケを作った際の経験から、準備段階で最も重要なのは材料と道具の選び方だと実感しています。適切な材料選びが作品の仕上がりを左右し、道具の質が作業効率に大きく影響するからです。

基本材料:花材の選び方と購入のコツ

ドライフラワーブーケ作りで最も重要な花材選びについて、私の失敗談も交えてご紹介します。初回制作時、近所の花屋で「ドライフラワー用」と表示された花材を購入したところ、実際は乾燥が不十分で、ブーケ完成後1週間でカビが発生してしまいました。

メイン花材(3-5種類推奨)
バラ:最も扱いやすく、色も豊富。1本150-300円程度
かすみ草:ボリューム感を出す定番材料。1束200-400円
ユーカリ:香りも楽しめ、グリーンのアクセントに。1束300-500円
ラベンダー:香りと紫色が上品な印象を演出。1束250-400円

購入時のチェックポイントとして、花びらを軽く触ってパリッとした質感があることを確認してください。しっとりしているものは乾燥不足で、後々トラブルの原因となります。

必須道具とその選び方

道具選びでは、初期投資をケチると後で後悔することが多いです。私は最初に100円ショップの道具で始めましたが、すぐに限界を感じ、結局専門道具を買い直すことになりました。

基本道具セット(総額3,000-5,000円程度)
フローラルテープ:茎をまとめる専用テープ。通常のテープとは粘着力が異なります(300-500円)
ワイヤー:#24と#26の2種類を用意。細い茎の補強に必須(各200-300円)
フラワーハサミ:一般的なハサミでは茎を潰してしまいます(1,500-3,000円)
ペンチ:ワイヤーカット用の先端が細いもの(800-1,500円)

特にフラワーハサミは品質の差が顕著に現れます。安価なものは切れ味が悪く、茎を潰して水分が出やすくなり、カビの原因となります。

装飾材料で差をつける

基本のドライフラワーブーケから一歩進んで、オリジナリティを演出する装飾材料をご紹介します。就職活動でのアピールポイントとして作品を持参する場合、この差別化が重要になります。

リボン・ラッピング材料
サテンリボン:幅2-3cmで上品な印象(1m 200-400円)
麻紐:ナチュラル系の仕上がりに(1巻き 150-250円)
レースペーパー:ブーケの根元を隠す装飾に(5枚入り 300-500円)

特殊加工材料
パール加工スプレー:花びらに上品な光沢を与える(800-1,200円)
グリッター:キラキラ感をプラス。使いすぎ注意(500-800円)

私の経験では、パール加工スプレーを薄く2回に分けて吹きかけると、自然で上品な仕上がりになります。一度に厚く吹きかけると不自然な印象になってしまいます。

コスト管理と購入場所の使い分け

材料費を抑えながら品質を確保するコツとして、購入場所の使い分けが効果的です。私の場合、総材料費を2,500円以内に抑えながら、満足度の高い作品を完成させることができました。

購入場所別の特徴
専門店:品質は最高だが価格も高め。メイン花材のみ購入
ホームセンター:道具類が豊富で価格も手頃
100円ショップ:装飾小物や練習用材料として活用
オンライン:珍しい花材や大容量パックがお得

特にオンラインでは、「ドライフラワー ブーケ 材料セット」として、初心者向けの材料がセットになった商品も多数販売されており、個別購入より20-30%程度コストを抑えられます。

材料選びの段階から、完成後の活用方法(展示用、プレゼント用など)を明確にしておくことで、必要な材料の種類と量を適切に判断できるようになります。

花材選びのコツ:ドライフラワーに適した花の見分け方

私が結婚式のドライフラワーブーケ制作で最初に直面したのが、「どの花材を選べば美しく仕上がるのか」という問題でした。生花とは異なり、ドライフラワーには向き不向きがあり、間違った選択をすると仕上がりが台無しになってしまいます。実際に20種類以上の花材で実験した結果、成功率の高い花材選びには明確な法則があることを発見しました。

水分含有量で判断する基本原則

ドライフラワーブーケに適した花材の最重要ポイントは、元々の水分含有量の少なさです。私の実験では、茎の太さが5mm以下で、花びらが薄く乾燥しやすい品種の成功率が90%以上でした。

具体的に成功率の高い花材をご紹介します:

成功率95%以上の花材
– カスミソウ(最も確実で初心者におすすめ)
– スターチス(色持ちが良く、紫・白・ピンクが特に美しい)
– ラベンダー(香りも楽しめる)
– ユーカリ(葉物として重宝)

成功率70-80%の花材
– バラ(小輪種に限定、大輪は失敗しやすい)
– かすみ草の色付き品種
– センニチコウ

私が実際に失敗した花材も参考までにお伝えすると、ガーベラ(水分が多すぎて茶色に変色)、トルコキキョウ(花びらが厚く乾燥に時間がかかりすぎる)、大輪のバラ(外側の花びらから腐敗が始まる)などがありました。

色の変化を予測した選び方

ドライフラワー制作で多くの人が見落とすのが、乾燥後の色変化です。私の結婚式準備では、この点を軽視して一度失敗しています。

生花時とドライフラワー後の色変化パターンを表にまとめました:

生花時の色ドライ後の色変化度おすすめ度
クリーム~薄茶★★★★☆
ピンク濃いピンク~紫★★★★★
深紫~茶紫★★★★★
黄色茶色~オレンジ★★☆☆☆
深紅~茶色★★★☆☆

特に注意すべきは黄色系の花材で、私の経験では期待していた明るい印象とは程遠い茶色っぽい仕上がりになることが多いです。一方、紫系は色の変化が少なく、ドライフラワーブーケ全体の印象を安定させる効果があります。

触感と形状で見極める実践テクニック

花材選びの際、私が必ず行っているのが触感チェックです。花びらを軽く触って、以下の条件を満たすものを選んでいます:

1. 花びらの厚み:薄くてパリッとした感触(厚いとカビの原因になる)
2. 茎の硬さ:適度な硬さがあり、曲げても折れない
3. 花の開き具合:7-8分咲き程度(満開だと花びらが散りやすい)

実際の購入時には、花材を手に取って軽く振ってみることをおすすめします。この時に花びらがパラパラと落ちるものは避け、しっかりと花びらが付いているものを選びましょう。

また、茎の切り口も重要なチェックポイントです。切り口が茶色く変色していたり、ぬめりがあったりするものは既に劣化が始まっているため、ドライフラワーブーケ制作には不適切です。新鮮な花材は切り口が白っぽく、水分を含んでいても清潔な状態を保っています。

これらのポイントを押さえることで、初心者でも90%以上の確率で美しいドライフラワーブーケを完成させることができます。私自身、最初の失敗を経て、これらの選び方を実践するようになってからは、ほぼ確実に満足のいく作品が作れるようになりました。

自宅でできるドライフラワーの作り方と乾燥期間

自宅でドライフラワーを作る方法は、実は思っているより簡単で、私も結婚式のブーケ制作で初めて挑戦した時は、その手軽さに驚きました。特別な道具や技術がなくても、基本的な乾燥方法をマスターすれば、美しいドライフラワーブーケを自作できるようになります。

ハンギング法(吊り干し)の基本手順

最も一般的で失敗の少ない方法がハンギング法です。私が結婚式用のブーケを作った際も、この方法で約8割の花材を処理しました。

まず、新鮮な花を選ぶことが重要です。開花直前または咲き始めの状態が最適で、満開の花は乾燥後に花びらが散りやすくなります。茎を斜めにカットし、下葉を取り除いた後、5〜10本程度を輪ゴムで束ねます。この時、束ねる位置は茎の下から3分の1程度の場所にしましょう。

乾燥場所は、直射日光が当たらず、風通しの良い暗所を選びます。私の場合、クローゼットの中にハンガーラックを設置し、そこに逆さまに吊るしました。湿度の高い場所は避け、できれば湿度計で50%以下を保つのが理想的です。

花材別の乾燥期間と成功のポイント

乾燥期間は花材によって大きく異なります。実際に私が測定したデータをもとに、主要な花材の乾燥期間をご紹介します。

花材名乾燥期間成功率注意点
バラ2〜3週間85%つぼみ状態で乾燥開始
カスミソウ1〜2週間95%最も失敗が少ない
ユーカリ2〜4週間90%葉の厚さで期間が変動
スターチス1〜2週間90%色の退色が少ない

乾燥完了の見極め方は、茎を軽く曲げてみて、パキッと折れるような感触があれば完成です。まだ柔軟性がある場合は、さらに数日間乾燥を続けましょう。

シリカゲル法で時短乾燥

急いでドライフラワーブーケを完成させたい場合は、シリカゲル法がおすすめです。この方法なら、3〜7日程度で乾燥が完了します。

密閉容器にシリカゲル(※乾燥剤として使用される粒状の化学物質)を敷き、花を埋めるように配置します。花同士が触れないよう注意し、上からもシリカゲルをかけて完全に覆います。私の経験では、デリケートな花びらの形状を保ちたい場合、この方法が最も効果的でした。

ただし、シリカゲル法は材料費がかかるため、特に重要な花材や急ぎの場合に限定して使用することをおすすめします。また、使用後のシリカゲルは再利用可能なので、フライパンで加熱して水分を飛ばせば何度でも使えます。

失敗を防ぐ環境管理のコツ

私が初回の制作で学んだ重要なポイントは、環境管理の徹底です。梅雨時期に制作した際、湿度管理を怠ったことでカビが発生し、約2週間分の作業が無駄になった経験があります。

除湿機やエアコンの除湿機能を活用し、乾燥エリアの湿度を常に監視しましょう。また、乾燥中は花に触れたり移動させたりせず、完全に乾燥するまで待つ忍耐力が成功の鍵となります。

適切な方法で作られたドライフラワーは、6ヶ月から1年程度美しい状態を保てるため、一度マスターすれば長期間楽しめる技術として、就職活動でのアピールポイントや副業スキルとしても十分に活用できるでしょう。

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